このページの本文へ移動

blog

direction

新人ディレクターの成長を後押しする「ヒアリング」の研修

はじめに

こんにちは! 株式会社エムハンドの広報チームです📢 弊社では新人ディレクターの育成に力を入れており、日々研修のカリキュラムをアップデートしながら、よりよい物へと進化させて参りました。今回は弊社で行っているヒアリング研修について、新人研修を重ねることで気が付いた点を小耳に挟んだので、皆様に簡単にご紹介いたします。

 

------

エムハンド広報チーム📢
会社の共存共栄の理念の元で、社内の有益な情報を見つけて配信するチームです。主に社員6人で活動中。会議は月1。モットーは「楽しく、厳しく」。合言葉は「エイエイオー」。

------

 

01.ディレクター研修で気が付いたことは?

新人ディレクターは、ヒアリングが鬼門である

今まで多くの新人研修をしてきましたが、多くの新人ディレクターが最初に躓くのが「案件のヒアリング」でした。以前からエムハンドではヒアリングで聞くべき内容を「テンプレート」として用意しており、新人ディレクターの研修にも活用してきました。

 

<ヒアリング研修の流れ>

エムハンドのヒアリング研修は、以下の流れで行っています!

 

------

<ヒアリング研修の流れ>
❶先輩ディレクターの実務ヒアリングに何回か同席
❷社内で模擬ヒアリング

------

 

研修ではまず、先輩ディレクターのヒアリングに何度か同席し、実務ではどうやっているのかを体感してもらいます。大体のイメージを掴めるようになった頃、社内で模擬ヒアリングを実施。ヒアリングの「テンプレート」を使用して、実際に社内でクライアント役を立てて行います。

新人のヒアリング研修を重ねることで気が付いたのは、以下の課題でした。

 

------

<新人ディレクターのヒアリングにおける課題>
質問で「掘り下げ」「横展開」しながら情報を引き出せない
✅単発の質問になってしまう
✅コミュニケーションの中で情報を引き出せない

------

 

今までヒアリングの課題は「経験でカバーしていくもの。数をこなしてヒアリング力を上げていこう💪」…というのが弊社の方針でした。ただ新人ディレクターだとしても、なるべく短期間、せめて半年以内には一定の水準の技術を習得してもらいたいと思うのが人間…。そこで新人でも「案件の本質的な課題」や「サイトのあるべき姿」を導き出せる、ヒアリングのフレームワークが必要だという考えに至りました。本質的な課題などを理解するためには、マーケティング環境分析で使用されるフレームワーク「3C分析」が有効だと考え、「3C分析ヒアリング」を体系化することにしました。


 

※3C分析とは※
3C分析とは、マーケティングの環境分析でのフレームワークです。
「顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の頭文字である3つのCから「3C分析」と名付けられています。この3つを軸にして市場環境を分析するもので、おもに事業計画やマーケティングの策定などに使用されます。様々な視点から会社を状況を把握することができる3C分析は、現代のビジネスにおいて重要な分析手法のひとつになっています。

 

------

<3つのC>
❶顧客(Customer):市場と顧客のニーズはどのように変化しているのか

競合(Competitor):競合は環境の変化に対して、どのように応じているのか
自社(Company):顧客と競合の動きを踏まえ、自社が成功できる要因はどこにあるか

------

 

02.「3C分析」を用いてヒアリングの質を高める

大事なことは、事前準備

ヒアリングをするにあたり、一番大切なのは「事前準備」です。事業内容は大前提として社史や代表あいさつ、採用情報などあらゆる確度で情報をまとめます。リニューアル対象のサイトや関連記事を読み込み、競合調査も行うので、慣れないうちは4~5時間程準備が必要です。(ちなみに、コーポレートサイトの制作であっても採用情報を読み込むことで、その会社のことがよくわかるとベテランディレクターが言ってました…👀)

また、事前準備したヒアリング内容は、上長やその業種の経験値のあるディレクターに共有します。壁打ちを兼ねてアドバイスをもらうことで、経験でしか得られない知識の共有を図ります。

いざ、ヒアリング

<ヒアリング前の会社説明>

弊社がヒアリングを行う際、具体的なヒアリングに入る前に会社紹介を5分程度行っています。主に他社との違いを重点的にご説明していますが、既に型があるので、慣れてしまえば新人ディレクターでもすぐマスターできる内容です。

 

<ヒアリングを実施>

本題のヒアリングです。まずは導入として、クライアントからプロジェクトの目的などをヒアリング。実際にどういう課題を感じているのか、どのようにしたいのかのご要望を伺います。続いて、後述する「3C分析」のフレームワークを用いてヒアリングを実施。情報の掘り下げや質問を横展開させながら、サイトのコンセプトを明確にするための「who・insight・what・value」を明確にする材料を集めるイメージです。粗い解像度の質問から、徐々に解像度を高めていく形で掘り下げます。

ただ、ここで重要なのは、そのフレームワークを持っていれば誰でもすぐヒアリングができるようになるわけではないということ。「事前準備→壁打ち→質問」の整理をしていなければ、このフレームワークを活かしきることはできません。

 

■実際のヒアリング項目

ここでは集客サイト用のヒアリング項目を例に、実際にどんな項目をヒアリングしているのかをご紹介いたします。

弊社で使用しているヒアリングシート

 

------

<3C分析ヒアリング項目>

【アウトライン】誰がお客様で、何を伝えて、どこと戦ってるのか?を、粗目の解像度で聞く
御社(サービス、商品)は、どんなお客様に買っていただいてますか?
御社(サービス、商品)を、どんな理由で選んでいただいてますか?
御社(サービス、商品)の、競合はどこになりますか?

【強み】顧客への訴求ポイントを明確にしていく
「ブランド」歴史、シェア、規模感など安心要素はありますか?
「プロダクト」他社より優れてる機能や価値はどういうところですか?
「プライス」市場の中での価格はどのようなポジションですか?

【差別化】選ばれる理由を明確にしていく
他社にはない御社独自のサービスはありますか?
他社ではマネできない高品質な部分はどこですか?
他社とは違うポジションをとってるところがありますか?
自社の伸びしろ、少し背伸びして表現できることありますか?

【競合】市場感と競合他社を明確にする
市場としてはどんな状況ですか?
競合が御社よりも優位なところはどこですか?
今後の市場感の変化は何かおこりそうでしょうか?

【顧客】顧客の”〇〇さん”を聞く。ロイヤルカスタマーを数名教えてもらう
顧客はどこで御社のことを知ることが多いですか?
発注前に顧客はどういったことを悩まれますか?
御社が選ばれる決め手はどの辺にあることが多いですか?
この人にだけは選ばれるという顧客を明確にしたいので、実際のクライアントを聞かせてください。

------

 

上記の項目を【アウトライン】から始まり、【強み】【差別化】【競合】【顧客】と順を追ってヒアリングしていきます。このフレームワークのポイントは、事前準備の段階で「あれも聞きたい」「これも聞きたい」とバラバラな情報をフレームに落とし込むことで、質問がカテゴライズされ、その中で質問の粒度を組み替えるので、大きな質問から解像度を上げているところにあると考えています。

おわりに

ここまで、弊社のヒアリング研修と項目についてご紹介いたしました! 経験で補うのではなく、事前準備と質問項目をブラッシュアップすることでヒアリング力を高めることにしたと聞き、新人ディレクターの方々がどのように変わったのかが気になりました👀 もし、案件のヒアリングが上手くできないと感じている新人ディレクターさんがいらっしゃたら、是非ともここで取り上げた項目を参考にしてみてください!

ちなみに、弊社の新人ディレクター研修の詳細は、以下の記事にまとめております。実際に研修を受けた新人のヒアリングに関する質問も記載されていますので、ご興味があればこちらもご覧ください🤗

 

▼ディレクターの新人研修について
https://note.com/mhand_note/n/n43a9ed0a1209 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました📢


告知📢

ただいま、Webディレクター募集を行っております! ディレクター経験を活かしたい方のご応募をお待ちしております👋