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YouTube動画広告6種、スキップの可否・目標・料金などを解説
コロナ禍での巣ごもり需要の影響もあり、様々な動画配信サービスやTikTokに代表される動画アプリが人気を集め、動画を閲覧することがさらに身近になっています。それに伴い動画広告を配信する企業も増えてきました。この記事では、これから動画広告配信を始めようとしている方向けに、YouTubeで配信できる形式を中心に紹介します。
動画広告の基本2種~アウトストリーム広告とインストリーム広告~
まずはYouTube枠も含めた動画広告全般の基本的な知識から抑えておきましょう。
動画広告は大きく2つに分けられ、それぞれ「アウトストリーム広告」「インストリーム広告」と呼ばれています。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、動画枠ではなくWebサイトのバナーやアプリのフィールドなどに配信される広告です。画面をスクロールして広告の位置まで来ると動画が流れる、といったものを時々見かけることがあるかと思います。アウトストリーム広告はYouTubeでは利用できませんが、YouTubeを利用していないユーザーに動画広告を出すことができ、モバイルでのリーチ拡大やブランド認知度向上に適した動画広告と言えます。
下記に参考となる広告が掲載されていますのでご覧ください。
※参考:Google Rich Media Gallery Display & Video 360
インストリーム広告
こちらが今回のメインテーマとなる広告です。
インストリーム広告とは、YouTubeの動画枠で配信される広告のことです。動画閲覧の前に流れる5秒ほどの広告をご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。詳しいフォーマットについては次項でご紹介します。
YouTubeで配信する動画広告の種類
それでは、実際に配信する際に選べるYouTubeの動画広告について、フォーマットごとに概要・課金形態・選べる目標設定などを詳しく見ていきましょう。
スキップ可能なインストリーム広告
- 動画再生前、再生中、再生後のいずれかで流れる
- 広告開始から5秒が経過するとスキップが可能
- YouTube動画再生ページやGoogle動画パートナー上のWebサイトやアプリに掲載
- ユーザーが動画を30秒間(30秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30秒経つ前に動画を操作した場合に料金が発生
- 目標:販売促進、見込み顧客の獲得、Webサイトのトラフィック、ブランド認知度とリーチ、商品やブランドの比較検討
スキップ不可のインストリーム広告
- 動画再生前、再生中、再生後のいずれかで流れる
- スキップできない15秒以下の動画広告
- YouTube動画再生ページやGoogle動画パートナー上のWebサイトやアプリに掲載
- 広告の表示回数に基づいて課金される目標インプレッション単価制
- 目標:ブランド認知度とリーチ
バンパー広告
- 動画再生前、再生中、再生後のいずれかで流れる
- 6秒以内で再生される動画広告でスキップできない
- YouTube動画再生ページやGoogle動画パートナー上のWebサイトやアプリに掲載
- 広告の表示回数に基づいて課金される目標インプレッション単価制
- 目標:ブランド認知度とリーチ
TrueViewアクション広告
- 動画の再生中と再生後に行動を促すフレーズとテキストの見出しを表示
- 広告開始から5秒が経過するとスキップが可能
- ユーザーが動画を30秒間(30秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30秒経つ前にボタンやバナーをクリックするなど操作した場合に料金が発生
- 目標:行動
TrueViewディスカバリー広告
- YouTubeの関連動画、検索結果、モバイル版YouTubeのトップページなどに表示
- ユーザーがクリック(タップ)しないと再生されない
- 広告を視聴した場合に料金が発生
- 目標:商品やブランドの比較検討
マストヘッド広告
- YouTubeホーム画面の最上部に大きく掲載
- 新しい商品やサービスの認知度向上、大規模なオーディエンスにリーチしたい場合
- Googleの営業担当者を通じて予約
動画枠で配信されるインストリーム広告3種
まずは先ほど解説したインストリーム広告のフォーマット3種です。
スキップ可能なインストリーム広告
広告開始から5秒が経過するとスキップが可能になるインストリーム広告です。動画再生前、再生中、再生後のいずれかに流すことができ、それぞれ下記のように呼ばれています。
動画再生前:プレロール広告
動画再生中:ミッドロール広告
動画再生後:ポストロール広告
YouTubeの動画枠の他にもGoogle動画パートナー上のWebサイトやアプリにも配信が可能で、販売促進、見込み顧客の獲得、Webサイトのトラフィック、ブランド認知度とリーチ、商品やブランドの比較検討など、様々な目標を設定することができます。
料金はCPV(※)単価制で、ユーザーが動画を30秒間(30秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30秒経つ前に動画を操作した場合に料金が発生します。スキップされた場合は費用はかからないためその面では比較的出しやすい動画広告と言えますが、広告としてはスキップされないよう続きが気になるストーリー構成にするなど工夫が必要です。
※CPVとはCost Per Viewの略で、1回の視聴に対して支払いが発生する動画広告の入札方法 です。視聴としてカウントされるのは、ユーザーが動画を30秒間(30秒未満の広告の場合は最後まで)視聴した場合、または動画に対してクリック(タップ)などの操作を行った場合のいずれか早い方が採用されます。
スキップ不可のインストリーム広告
動画再生前、再生中、再生後のいずれかに流れるのは同じですが、こちらはスキップができない15 秒以下の動画広告となっています。ユーザーは強制的に最後まで広告を見なければならない状態になるため、場合によっては企業や商品・サービスへ悪いイメージを持たれる可能性もあります。不快感を与えないよう、動画の内容には注意を払う必要があります。
配信場所は同じくYouTubeの動画枠、Google動画パートナー上のWebサイトやアプリとなっており、目標設定は「ブランド認知度とリーチ」を選択することができます。
料金は目標インプレッション単価制(※)となっており、広告の表示回数に基づいて課金されます。
※目標インプレッション単価制とは、広告表示1,000回あたりに支払う平均額を設定する入札方法です。「目標」であるため必ずしも設定した額になるわけではありませんが、できるだけ多くのユニークリーチを獲得できるように入札単価が最適化されます。
バンパー広告
動画の再生前、再生中、または再生後に6秒以内で再生される動画広告で、スキップすることができません。6秒間なのでスキップ不可のインストリーム広告よりユーザーの不快感は少ないと考えられますが、短い時間でいかに自社商品やサービスを魅力的に訴求するかが問われるため、動画制作の面では上級者向けと言えます。
スキップ不可のインストリーム広告と同じく、配信場所はYouTubeの動画枠、Google動画パートナー上のWebサイトやアプリ、目標設定は「ブランド認知度とリーチ」を選択することができ、目標インプレッション単価制となっています。
その他のYouTube動画広告
これまで見てきたのはYouTubeの動画枠に流れる広告で、主にブランド認知とリーチに適した動画広告でした。その他にも、コンバージョン獲得に特化したフォーマットや、動画枠以外の箇所に出せるフォーマットがありますのでそちらも解説していきます。
TrueViewアクション広告
動画の再生中と再生後に任意のテキスト見出しと内容で「行動を促すフレーズ」を表示することができる、コンバージョン獲得に適した動画広告です。(例えばアプリのダウンロードを促したり、「詳しくはこちら」等でサイトへの来訪を促すフレーズなどの表示が可能です)
再生開始から5秒が経過するとスキップ可能となり、スキップされた場合は費用はかかりません。ユーザーが動画広告を30秒以上視聴(30秒未満の場合は最後まで視聴)するか、クリックなどの操作を行った場合に費用が発生する仕組みとなっています。
※Googleは現在、TrueViewアクション広告から動画アクション キャンペーンへのアップグレードを進めています。2022年初頭より、TrueViewアクションキャンペーンは動画アクションキャンペーンに自動的にアップグレードされます。
TrueViewディスカバリー広告
これまで紹介した広告は全て動画枠での配信でしたが、TrueViewディスカバリー広告はYouTubeの関連動画の横や検索結果、モバイル版YouTubeのトップページなど、ユーザーが動画コンテンツを探している場面で表示される広告となっています。
表示されると自動で再生されるものではなく、ユーザーが動画をクリックしないと再生されない仕様で、広告を視聴した場合に料金が発生する仕組みです。興味がない場合はクリックされないことがほとんどですので、商品やブランドの比較検討をしている見込み客向けの広告と言えそうです。
マストヘッド広告
YouTubeホーム画面の最上部に大きく掲載できる広告です。新しい商品やサービスの認知度を高めたい場合や、イベントなどの短期間で大規模なオーディエンスにリーチしたい場合に推奨されており、Googleの営業担当者を通じて予約し利用することができます。
まとめ
ご紹介した広告を、比較しやすいよう項目別(スキップ・料金・目標)でまとめました。
広告フォーマットは多数用意されていますが、認知度向上のために幅広く配信するのか、比較検討段階のユーザーにアプローチするのかなど、ターゲット層や目的をしっかり決めた上でそれに適したフォーマットに合わせて動画を制作することが大切です。市場拡大が予想され益々盛り上がりを見せる動画広告を活用し、様々な年代のユーザーへアプローチしていきましょう。