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スタッフに読んで欲しい本「安藤忠雄 仕事をつくる 」

安藤忠雄氏が日経新聞に連載した「私の履歴書」を書籍化したものです。
学歴や資格も何もない状態で始めた建築化の仕事を天職とし、世界を舞台として活躍、筆者の努力やチャレンジ精神は,並大抵ではないように感じました。また、交友関係、案件ごとの裏話や建築に至るまでの経緯など楽しく読めました。
そして、この本の最初の書き出しに強い共感を覚えました。


(強い共感を最初の書き出し「安藤忠雄 仕事をつくる」より抜粋)

私の仕事をみて「好きな事をやってお金をもらえるからいいですね」などという人がいる。
他人のカネで自分のつくりたいものをつくる、うらやましい仕事にみえるらしい。
しかし実際は、常に「現実」と渡り合う、一に調整、二にも三にも調整という地味で過酷な仕事である。
最初にぶつかるのが予算である。どんなに挑戦してみたいアイデアがあったとしても、予算の範囲を超えて
しまえば依頼主は納得してくれない。困ったことに、大きな夢を持った依頼主ほど、たいていは予算が少ない。
「リビングは広く」「天井は高く」「風呂場からは景色を楽しみたい」…。
要望を聞けばどんな豪邸を建てるのかと思うが、予算を聞くとその半分でも現実が難しいケースがほとんどだ。
夢と現実の隔たりを依頼主はなかなか理解してくれない。建設費を抑えなければならないのに、打ち合わせを重ねるほど逆に要求が増えてくる。
様々の問題をクリアしてやっと計画が固まり出したら、今度は施工会社と工事費をめぐってぎりぎりまで折衝に次ぐ折衝。そして建物が完成したら、
待っているのが依頼主からのクレームだ。「リビングが思ってたより狭い」「天井が低い」。アイデアを重ね、苦心して到達した、
夢と現実の折り合った「空間」が、出来上がって初めて知る夢との相違に、思わず不平を漏らす依頼主もいる。
建築家の仕事は、日々苦難の連続と言ってよいが、それでも人の命を安全に守り、安心して過ごせるのがこの仕事の意義であり、
そこに自分の誇りがある。

——

(安藤先生からディレクターへ 「安藤忠雄 仕事をつくる」より抜粋)

コンペは建築家にとって真剣勝負だから競争者の優れた案を見ると、力量の差を思い知らされ、恐ろしい。
正解は一つではないが、明らかな優劣致し方ない。現実を突きつけられ負けからまた学ぶ。
しかし、そういった不安と緊張感の中でしか生まれない想像力がある。挑戦しなければ、向上は望めない。